セインタロンマンゴー

フルーツ☆コンクエスト

マンゴーはインド、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマーで進化したインド系マンゴーから、東南アジア系マンゴーが分化し広まったと考えられている。

ミャンマーでは世界一のマンゴーとも称される、セインタロンマンゴーが人気だ。

2019年に日本への輸出に向けての話しが出てから、2021年にもまだ輸出に向けての記事が出ていた。

そしてついに2024くらいから業者向けに大ロットで輸入されていたが、今年から袋分けされたものが見られる様になった。

あらゆるマンゴーを食べてきたであろうシンガポールの大富豪がわざわざ毎年ミャンマーまでセインタロンを買いに行くという話しもあるほどで、辺境の地である日本ではあまり知られていないが周辺国ではよく知られた銘品種。

しかし60個体を調べた結果同一クローンではなく、68〜96%の類似度だったそうで

セインタロンブランドが成立するまでは接木が一般的ではなく実生で増殖されてきた期間があるのではないだろうか。

ミャンマー商務省では小果、大果、長果、下部が膨らむ型の4系統あるとされていたりするのである程度の変異は許容されているのだろう。ただ遺伝的差異はそれほど多いわけではなく他品種と識別できるセインタロン特有のものがあるため、単なる別品種ではなくセインタロンという系統群があるということは確かだとされている。

またミャンマー品種は他国の品種と識別できるミャンマー品種特有のDNAを持つため、ミャンマー国内の野生種から改良選抜されてきた可能性が高い。

アルフォンソは単胚性、セインタロンは多胚性だったという話もあることから、セインタロンは種子からでも親のクローンが生まれる可能性が高かったのも接木の一般化の遅れた原因の一つかもしれない。

セインタロンという名前はセイン=ダイアモンド、タロンは一粒のという意味で

One Diamond 、Diamond Solitaireなどの英訳がされていたりするが、

元々はマンダレー地区のハン・ミー・モー村という村のウー・セインという方の果樹園のマンゴーを食べた人々がウー・セイン果樹園の一個の素晴らしいマンゴーという意味でセインタロンと呼んだのがセインタロンという品種名の始まりであるという話しもある。

現在でも村にはおとな二人で抱えるほど幹が太い樹齢150年以上のセインタロンマンゴーの木があるようなので中々信憑性がある。

まぁ、ウー・セインという人が元々ダイアモンドという意味の名前を持っていたというのも面白い話だが、ミャンマーでは普通の名前だ。

糖度を測ってみると17.3 、周辺国含め18品種を比較した実験では19.33の糖度があり、糖度が周辺国のマンゴーの中でトップだったという情報もある。周辺国でも名を馳せているのはその高い糖度もその一因か。

さぁ、食べてみようか、

口に含むと、繊維が少なく滑らかな食感と、ペクチンによるねっとりとした溶け感が広がる。強い甘味とともに、リモネンによる甘く明るい柑橘香と、γ-デカラクトンによる桃や熟した果実を思わせる香りが立ち上がる。そこへδ-デカラクトンのミルキーでココナッツを思わせる甘い香りと、(Z)-β-オシメンに特徴的なフローラルでグリーンな花の香りが重なり、ミルセンを思わせるわずかな樹脂様のニュアンスが一瞬現れる。最後に、かすかな酸味とともにフラネオールによる甘く濃厚なザラメ香が余韻として残る。

気にならないほど微弱だがメチオナールとフルフラールが合わさった様なサツマイモ臭がオフフレーバーとして感じられるが、これは輸入のための加熱処理によるものだろう。

日本ではマンゴーと言えば宮崎かタイのイメージだが、マンゴーという植物が発生した発祥の地はインドからミャンマーだと考えられている。

インド系は単胚性品種が多く、東南アジア系は多胚性品種が多いのも元々単胚のマンゴーが東南アジアに渡るタイミングで多胚に変異した個体が現れ、それが広まったと考えれば合点がいく。 

セインタロンは外観や風味がインド系に近いが、多胚性なので、インド系と東南アジア系両方の特徴がある。

念願のセインタロンマンゴー、初の出会いはまさかの日本でした。

ではまた。

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