
ハマナスは日本原産の薔薇で、強健で大輪なので多くの薔薇品種の改良に使われている。
ルゴサ系と呼ばれる薔薇はハマナス交配の薔薇たちだ。

そんなハマナス、別名ハマナシとも呼ばれるだけありナシのような味わいの果実をつけると記載されていることも多く、
果実が食用にできる薔薇の一つである。

味見するとねっとりしたペクチンのトロみにリンゴのシャリ感を混ぜた様な洋梨に近い食感。先端部の甘味は強いが、全体的には薄味でかすかに酸味がある。
風味はヘキサノールのリンゴ風味にリナロールの甘い香りが乗り、かすかにゲラニオールの薔薇シロップの風味が香って、最後にデカナールの柑橘風味で引き締まる。
ゲラニオールの香りがやや目立つが全体的にはアメリカンチェリーにかなり似ている。

平均して糖度17程度であり、稀に18.5とかの果実がある程度だが、糖度20を超える個体も中には存在する。

欠点としては薔薇なので種子周りに細かい毛があり、種子をとったあとに毛をティッシュかなにかで取り除かないと
食べた時に喉がややイガイガすることである。
しかも毛の量も個体差があり、ほとんどない個体から毛ブラシのようにフサフサの個体もいる。
ただ他の薔薇より毛自体が柔らかく細いためそれほど気にならない場合もあるだろう。

花は濃い桃色、薄桃色、極稀に白という感じでバリエーションがあり、栽培品種ほどではないが八重咲きや花弁が糸の様に細い個体もいる。

果実は1株1果しかつけない個体から、1株数十果つける個体まで様々で、最も果実をつけていた個体は果実を上向きにつけており、1花房6果程度の房なりになっていたが、通常は大きい果実2〜3個が垂れ下がる程度。
サイズは500円玉よりふたまわり大きいものから10円玉程度のものまでいた。

まだまだ可能性を感じさせる野生種ハマナス、いずれ種子まわりの毛が全く存在しないハマナスが発見されればそこから栽培品種の開発が始まるだろう。
大実個体と毛無し個体の交配から初の商用品種が生まれ、豊産性個体と交わることで生産性が向上する。
という発展の仕方をするのではないだろうか?
いずれ三倍体化や種無し刺梨などとの交雑で種無しになるかもしれない。
興味がある方はハマナスを見かけたら果実を調べてみたらどうだろうか?
ではまた。



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